ハリルホジッチも熱望?宇佐美貴史がマルセイユにチャレンジする価値

  • 中山淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi  藤田真郷●写真 photo by Fujita Masato

 かつて、マルセイユには2005年1月から約1年半、中田浩二がプレーしたことがある。だが、残念ながらそのときは成功を手にすることができなかった。また、これまで8人の日本人がフランスリーグに挑戦したが、唯一成功を収めたのは、2部時代のル・マンに加入してクラブの昇格と黄金期形成に貢献し、その後もサンテティエンヌやグルノーブルなど、計8シーズンにわたって複数クラブでプレーし続けた松井大輔だけである。

 アフリカ系の選手が多くを占め、フィジカルなサッカーが主体となるフランスでは、「アジア人は成功することが困難」というのがフランス内での定説。しかし、松井がそうだったように、突出した技術と創造性を兼ね備える宇佐美が、フランスサッカーに揉まれてフィジカルが鍛え上げられたとき、日本代表の主軸となる可能性は極めて高い。

 ドイツでの苦い思い出を払拭して大きく羽ばたくためにも、フランスの名門にチャレンジする価値は十分にある。選手としても監督としてもフランスで名を残したハリルホジッチも、それを望んでいるのではないだろうか。

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