ハリルホジッチも熱望?宇佐美貴史がマルセイユにチャレンジする価値 (4ページ目)

  • 中山淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi  藤田真郷●写真 photo by Fujita Masato

 一方、左サイドはまだ固定しているとはいえない状況にある。当初はアルゼンチンのドリブラー、21歳のルーカス・オカンポスが最有力と見られていたが、モナコ時代に右サイドを主戦場とし、ドリブルでカットインしてから効き足である左足でシュートやラストパスを放つプレーを得意としていたこともあり、左サイドでは精彩を欠いているのが実情。次第にベンチを温める時間が増えている。

 そこに登場したのが、同じくレフティの新戦力ジョルジュ=ケヴィン・ヌクドゥである。今夏に加入した弱冠20歳のヌクドゥはフランスの各年代代表でプレーしてきた期待のアタッカーで、スピードに乗ったときのドリブル突破が最大の武器。テクニックにも優れ、最近はスタメンの座を獲得しつつあるが、課題はドリブル後のパスやシュートがまだ粗削りな点だ。そこが改善されなければ、チームとしての得点力アップも望めない。

 このように、3人のレフティが両ウイングでプレーする現状を考えると、右効きの宇佐美加入はミチェル監督としても喉から手が出るほど欲しいタイプであり、加入が実現すれば左サイドをヌクドゥと宇佐美で競わせ、オカンポスを本来の右サイドに回してアレッサンドリーニのバックアッパーとすることもできる、という利点がある。

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