ハリルホジッチも熱望?宇佐美貴史がマルセイユにチャレンジする価値

  • 中山淳●取材・文 text by Nakayama Atsushi  藤田真郷●写真 photo by Fujita Masato

 現在、そんなビッグクラブを率いるのは、スペイン人のミチェル監督である。今シーズン開幕直後に突然ビエルサ監督が辞任したことを受け、急きょ8月19日から新監督に就任。さっそく夏の移籍で積極的な補強を行なったものの、前任者がマンツーマンで全員がハードワークをする特殊なサッカーを実践していたこともあり、いまだにサッカースタイルの大幅変更に選手をフィットさせるには至っていない。

 第14節を終えた時点で勝ち点は18ポイント(首位はパリ・サンジェルマンの38ポイント)。攻撃サッカーで優勝争いを演じた昨シーズンとは打って変わり、目下12位に沈んでいるのが現状だ。

 ミチェル監督が採用する基本システムは4-2-3-1。オーソドックスなスタイルを実践するものの、いかんせん組織としての連動性はまだ低い。そんな状況のチームに宇佐美が加入したと仮定すれば、やはり「3」の両サイド、とりわけ左サイドウイングで起用されることが濃厚だと思われる。

 両ウイングでプレーするのは主に3人で、ファーストチョイスは右のロマン・アレッサンドリーニ。26歳のアレッサンドリーニはレンヌ時代に大ブレイクしたレフティで、強烈なキックと縦へのスピードを武器とする。スタミナ、フィジカルの能力も折り紙つきで、現状、ミチェル監督はアレッサンドリーニを「攻撃の軸」としている。

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