データで見る欧州クラブ。強いスペイン勢、弱るイタリア勢を英独が追う (4ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki photo by AP/AFLO

 ちなみに、前述したスペインの2強以外の4クラブは、合計すると24年間で22回、トップ10にランクインしている。クラブ別では、1位がバルサで24回、2位はR・マドリードの20回。つまり、4チームの合計は、R・マドリードに勝ることになる。2大クラブならぬ3大クラブ。ただし3番目はそのつど入れ代わる。名前がハッキリしないその3番目のクラブが、どこまで欧州で活躍するか。それこそがスペインリーグの健康度を推し量る物差しだと言える。

 ドイツのブンデスリーガは、2強ではなく1強だ。欧州10大クラブに属するのはバイエルンただ一つだ。国内2番手のドルトムントの欧州クラブランキングは現在18位。その他でランク経験があるのはシャルケ、ブレーメンで、各1回ずつだ。バイエルンを含む4クラブすべてを合わせたドイツ勢としても、トップ10入りは計23回にとどまる。

 バルサ単体(24回)にも及んでいない。今季のCLこそはバルサ対バイエルンの決勝対決が見たいと思っている人は少なくないと思われるが、そこでバイエルンがバルサを下しても、ブンデスリーガとスペインリーグの関係には影響は及ばない。バイエルン以外がどれほど頑張るか。それなしにスペインとの差は詰まらない。

 イングランドが他と異なるのは、欧州10大クラブに入った3クラブ(マンU、アーセナル、チェルシー)と、リバプール(トップ10入りした回数は12位)で、ほぼすべてが完結していることだ。リバプールに続くクラブがいない。

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