記者が体験。パリ同時多発テロのスタジアムで何が起きていたのか (4ページ目)

  • サイモン・クーパー●文 text by Simon Kuper 森田浩之●訳 translation by Morita Hiroyuki

Stefan de Vries @stefandevries
速報。パリで銃撃。カラシニコフ銃を持った男がレストランで数人を射殺。場所はレピュブリック広場の近く。
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 スタッド・ドゥ・フランスのピッチでは、フランス代表がまだドイツ代表を相手に試合をしていた。ごく当然のことだが、主催者は試合を中止したくなかっただろうし、7万5000人の観客を銃撃が起きている街に帰したくなかっただろう。2度の爆発音が聞こえた後にも、フランスのファンはウェーブをしていた。それからフランスは2ゴールをあげ、どちらのときもスタジアムは歓声に包まれた。

 後半に入ってかなりたっても、観客のほとんどはパリが攻撃されていることに気づいていないようだった。僕はノートパソコンを開き、次々と入りはじめた悲惨な情報を追い、こんなツイートをした。


Simon Kuper @KuperSimon
パリが一斉攻撃を受けているというのに、フランス─ドイツ戦がまだ続いているなんて、どうかしていないか。まるでヘイゼル(1985年にサポーター同士の衝突で39人が死亡したスタジアム)にいるようだ。
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