ダービーで先制弾。観客をあおる香川真司は「ドルトムントの中心」

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

 ドルトムント対シャルケの通称レヴィアダービー。ドイツのあらゆるクラブのあらゆるカードの中で、シーズンを通して最も熱狂的な盛り上がりを見せる試合だ。3日前のヨーロッパリーグ(EL)カバラ戦(4対0でドルトムントが勝利) では、試合に飽きたドルトムントサポーターが途中からシャルケ戦に向けての歌を歌い始めたくらいだ。

 リーグの行方とは全く別物のようなダービーではあるが、今季は両チームの順位も好勝負を期待させた。絶不調だった昨季から一転、ドルトムントは試合前の時点で8勝2分1敗の2位。バイエルンの独走を止めるには至っていないが、他チームもドルトムントに追いつかない、言ってみれば単独2位。一方のシャルケは試合前の時点で4位。とはいえ勝ち点21の3位ヴォルフスブルクから7位のレバークーゼンまでは、勝ち点差4の間に5チームがひしめく状態だ。混戦の3位グループを抜け出すためにも負けられない一戦だった。

シャルケ戦で先制ゴールを決めた香川真司シャルケ戦で先制ゴールを決めた香川真司 試合はホームのドルトムントが3対2で勝利を収めた。香川真司は語る。

「こういう緊張感のゲームはなかなか経験できないので。そういう意味では勝ち切れて良かったと思います」

 何度経験してもダービーは特別。というより、ドルトムントの選手としての意識が深まれば深まるほど、強くこの試合を意識するということなのだろう。

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