ケルンで先発復帰の長澤和輝。「試合に出られなくても迷いはなかった」

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

 10月28日に行なわれたドイツ杯2回戦ブレーメン戦でフル出場を果たした長澤和輝(ケルン)。彼にとっては今季初めてのフル出場であり、ケルンが1部に昇格してからトップチームの公式戦では初めてのフル出場でもあった。

 現在、長澤をのぞくブンデスリーガ1部のトップチームに所属する日本人全員が、現役の日本代表選手である。Jリーグの各クラブで中心選手として活躍し、世代別代表やフル代表を経験して、将来を嘱望されてブンデスへ活躍の場を求めた選手たちだ。

 そういう意味でも、大学(専修大学)からJリーグを経ずにケルンへと加入した長澤は異色の存在だ。2013~14シーズン後半からケルンに加入。14年シーズンからJリーグに入団すると思われていた大卒選手の中でも注目度抜群だった長澤の決断は、センセーショナルだった。

ホッフェンハイム戦に先発した長澤和輝(ケルン)ホッフェンハイム戦に先発した長澤和輝(ケルン) 当時2部だったケルンの昇格に貢献。昨季はシーズン前に負傷し、回復段階で感染症にかかるという不運もあったが、終盤の数試合は先発の座をつかんだ。そしてシュテーゲル監督の下でプレーする3シーズン目となる今季。序盤戦はベンチ外という不遇が続いていたが、このドイツ杯2回戦で大きなチャンスをつかんだ。その後、10月31日のブンデスリーガ、ホッフェンハイム戦にも先発。今後はチーム事情もあり、先発が続くだろうとキッカー誌なども予測する。そんな長澤に話を聞いた。

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