ドルトムント辛勝。香川真司と武藤嘉紀が直接対決を振り返る (2ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

 試合後に香川は武藤に関してこう話している。

「(マインツ)すごい良かったですよ。フィジカル的なところも、うちの2CBも強いのに戦えていたので、脅威に感じてた。前半あそこ(前半6分の絶好機)で外してくれたのは、俺らとしては大きかったです。でもこういうサッカーをしてたら、必ず得点は量産するんじゃないかと思います」

 勝利の余裕もあったのだろうが、期待を込めた暖かいコメントを送った。

 結果的にはドルトムントが勝利したが、試合内容はマインツが上回っていた。試合立ち上がりから、前線からの速いプレッシャーでドルトムントをかく乱。特に最前線でスピードとスタミナを持って相手を追い回す武藤に、フンメルスもソクラティスもいらつくシーンが多く見られた。ドルトムントは今季のサッカーのベースであるポゼッションが難しくなり「割り切った」カウンターに打ってでた。落ち着かない試合展開の中できっちり勝ってみせたところが、直近の4試合とは大きく違った。

 前半6分、マインツの最初のチャンスは武藤のシュートだった。左からのグラウンダーのクロスがゴール前に入ると、フリーで走り込んだ武藤がダイレクトでシュート。わずかにタイミングが合わず、GKに阻まれた。香川が「外してくれて良かった」と苦笑いしたシーンだ。決まっていれば試合の流れは大きく変わったはず。

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