デビューから3戦連続出場。エイバル乾貴士を待ち受ける次なる壁

  • 小宮良之●文 text by Komiya Yoshiyuki photo by JamMedia/AFLO

 乾貴士はリーガエスパニョーラ第5節のレバンテ戦で、日本人史上8人目となるスペインデビュー(1部)を果たしている。

 ウィークデーの試合で先発が入れ替わる中、左サイドのアタッカーとして先発した乾は一つの結果を残した。後半48分、左サイドでDFトーニョを切れ味鋭いフェイントで翻弄すると、中央にいたFWボルハ・バストンに戻してゴールをアシスト。72分、守備固めでDFと交代した。試合は追いつかれて2-2のドローで終わったが、乾は及第点のお披露目となった。

 第6節のセルタ戦、第7節のラス・パルマス戦と、乾は3試合連続の先発出場。地元関係者の評価は上々で、着実に実績を積み上げているように映る。

ラス・パルマス戦に先発、86分までプレーした乾貴士(エイバル)ラス・パルマス戦に先発、86分までプレーした乾貴士(エイバル) しかし、リーガに定着することは簡単ではない。

 実は過去の日本人挑戦者も、移籍当初の評価はおしなべて高かった。ほとんどが問題なくデビューを飾り、その評判も悪くない。デビュー戦にして強豪相手に得点&アシストを記録した大久保嘉人のような選手もいるし、城彰二、中村俊輔、家長昭博も移籍当初は待望感が膨らんでいた。最後の挑戦者となっていたハーフナー・マイクも、開幕から数試合は先発の座が与えられていた。

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