日本代表初選出。南野拓実自身が挙げた「今季ブレイクした要因」 (3ページ目)

  • 山口裕平●文 text by Yamaguchi Yuhei photo by AFLO

「プレー中に相手の意見を理解できる、自分の意見を少し言える」――それを南野は欧州でプレーする上で「すごく重要なこと」だと考えている。ただ相手の言っていることを理解できるだけではなく、自らの意見も伝えなければ十分とは言えない。欧州でプレーする選手は自己主張が強く、自らの意見を遠慮なくぶつける。外国人だから言葉ができないというエクスキューズは通用しない。むしろ、何も言い返せない選手は考えが無いとみなされ、ミスの責任を押し付けられてしまいさえする。

 通訳を介して後で話し合うこともできるが、それはあくまでも間接的なもの。サッカーでは試合中、プレー直後に修正できるかが大切になってくる。その場で解決できなければ意味がない。

 もちろんまだ言葉が完璧ではないため対等に言い合うことは難しいが、「言えることがすごく重要」と南野は言う。こちらにも考えがあるということを示すのが、チームに溶け込むうえでは重要なのだ。そうすることで初めてチームメイトを深く理解し、彼らからも自分を理解してもらうことができる。

 2つ目の要因にはミドルシュートを挙げた。ミドルシュートは大きな得点パターンであるだけでなく、決められるという余裕があればプレーには幅が出てくる。相手DFとしてもミドルシュートがあるとなると距離を詰めなければならないし、そうなればまた相手の背後も狙いやすくなる。

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