香川真司も認めた「力の差」。ドルトムント、バイエルンに完敗 (3ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

「ボアテングと(ボランチの)シャビ・アロンソをフリーにさせるな、と言われていた中で、あそこを上手く使われた。CBのハビ・マルティネスが真ん中に入ってボアテングが右に入った時は、うまくミキ(ミキタリアン)がプレスにいけたりしていたが、ボアテングが真ん中に入った時に誰がいくのか。俺もシャビ・アロンソについていましたし、プレスのいきどころが難しかった。(ボアテングには)持たせるしかなかったので、そこを一発狙われてああいう失点になった」

 プレスはかからないが、最終ラインは高く守っている。そこをロングボールで狙われた。ドルトムントは前半のうちに1点を返して2-1にしたものの、後半開始30秒でまたもロングボールから失点。これでゲームは壊れた。香川は53分、早々に交代。入ったロイス、ヤヌザイも決定的な仕事ができないまま失点を重ね、結果は5-1に終わった。

 昨季のドルトムントは、最下位付近を漂うような不調でも、アウェーでのバイエルン戦では「これまでで一番攻撃的に戦えた」と香川が強気な発言をするほど、僅差の戦いを見せることができた。前回の対戦はドイツ杯準決勝。もつれた末のPK戦ではバイエルンを4人連続失敗に追い込む戦いもできた。そう考えると、最近の中ではスコアだけでなく内容でも力の差をまざまざと感じさせられる敗戦となった。

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