岡崎慎司がアーセナル戦で掴んだ「やれるやん!」という手応え (3ページ目)

  • 田嶋コウスケ●取材・文 text by Tajima Kosuke  photo by AFLO

「(最近のレスターでは)裏のスペースへ仕掛ける動きを思い切り出せなくなっていた。パスの出し手もいないし、出してくれるような瞬間もないからです。でも逆に味方がボールを持ったとき、無理にでも自分が走ってみることを今はチャレンジしていて……。足もとで受けることばっかり考えていたけど、そもそも裏への動きがないと足もとでも受けられないから。練習ではうまくいっているので、今日もそこを見てくれたらなぁって」

 これまでの岡崎は、マイボール時にDFラインの裏を突く動きが限定的だったという。第3節のトッテナム・ホットスパー戦後に「レスターにはスルーパスを供給できるMFが少ないのでは?」との質問をぶつけると、「いないですね。(自分の動き出しを)見ていないので、ハナから狙っていない」とさえ話していた。

 しかし、徐々にではあるが、岡崎の動き出しを察知する選手が増えてきた。展開力と判断力に長けるMFエンゴロ・カンテを筆頭に、セントラルMFのダニー・ドリンクウォーターも岡崎への「感度」が鋭くなってきている。

 その影響もあるのだろう。最前線まで突っ走って勝負を仕掛ける頻度は、これまでの試合よりも高かった。印象的だったのは、ドリンクウォーターから縦パスを受け、ペナルティエリア内でドリブル突破を図った36分の場面――。アーセナルのDFペア・メルテザッカーの股を抜いて突破しようとした。そのドイツ代表DFに両腕で身体をブロックされてシュートまでいけなかったものの、仕掛けの意識は随所に確認できた。

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