フィンランドで優勝争いを牽引。田中亜土夢、野望を語る (4ページ目)

  • 栗原正夫●文 text by Kurihara Masao photo by Getty Images

「CLのアスタナ戦はホームで0-0と引き分け、第2戦のアウェーでは一時2-0とリードしながらの逆転負け。しかもスコアは3-4で、自分が交代したあとのロスタイムで決勝点を決められたので、落ち込みは激しかったです。自分が最後まで出ていれば感情はまた違ったと思いますが、その夜は何回も最後の失点シーンを思い出しましたね。

 クラスノダール戦は、相手のレベルが高かったうえに、チーム全体としてCL敗退のショックを引きずっていた感があってかチンチンにやられました。自分の予定では今年いっぱいは欧州カップ戦を戦う予定だったので、その目標がなくなってしまったのは痛いです」

 フィンランドリーグで勝ち切れない試合が続いたのも、その間に欧州カップ(の予選)を戦ったことによる疲労、敗戦によるテンションの低下がパフォーマンスに影響していたのは確かだろう。欧州カップ戦出場への希望が絶たれただけに、田中は混戦のリーグだけは是が非でも優勝したいと話す。

「優勝できなければ、自分が目標としてきたことがひとつも達成できなくなってしまう。だから優勝してMVPを取りたいですね。得点王はトップが13点で少し難しいですが、10点は絶対に取りたいと思っています。というか、HJKはいまリーグ6連覇中で、もし優勝できなければ外国人選手として来ている僕の責任も大きいかなと思います」

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