フィンランドで優勝争いを牽引。田中亜土夢、野望を語る (2ページ目)

  • 栗原正夫●文 text by Kurihara Masao photo by Getty Images

「負けられない試合が続くので、ホームでの負けは痛いですね。HJKを相手には、どこも(強豪相手に一泡吹かせようと)目の色を変えてくるので、どの試合も大変です。特にホームでは後ろをガッチリ固められてしまい、チャンスを決め切れないとこうなってしまう。それでも、いままでにないプレッシャーのなか、自分の好きなトップ下で使ってもらい、楽しくやっています」

 前半、一方的な展開で押し込んだHJKだったが、後半開始直後のプレーで相手にPKを与えた上に退場者を出した。チャンスの数では圧倒しながらもわずかな隙を突かれ、嫌な形で勝ち点を取りこぼした。

 続く13日のFFヤロ戦(ヤコブスタッド)では、田中に約2ヵ月ぶりのゴールが生まれたものの、アウェーながらドローに終わり4戦勝ちなし。それでも首位を争う3チームのなかで、HJKは1試合消化が少ないことを考えれば、優勝のチャンスはまだまだ残っている。

 昨季までリーグ6連覇、過去の優勝回数でも27回とHJKはフィンランドを代表する名門であり、「もしタイトルを逃せばそれこそ驚き」(地元記者)なのである。

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