連勝ストップも「負けではない」。香川真司は「次」を見据えた (2ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

 この日のドルトムントのメンバーには、ある程度ターンオーバーの要素もあった。ギュンドアンに代えてカストロ、ミキタリアンに代えてホフマン。カストロは先週のELでのパフォーマンスは振るわなかったが、再び先発のチャンスが。ホフマンはロイスが不在の間に存在感を見せていたが、この日は復帰したロイスとともにプレーした。このあたりはどうにか現有の戦力を組み合わせながらやっていこうという意図だろう。

 ホッフェンハイム戦の前半はまったくといっていいほどペースがつかめなかった。

「相手がすごく研究してきたというか......。自分たちがポゼッションする中で、なかなか相手の嫌なところを突くことができなかった。ミス絡みでカウンターを受けることも多かったですし、前半に失点したことがすごく痛かった」

 香川、カストロ、ヴァイグルの中盤の3枚が抑えられたことで、長短のパスで相手に揺さぶりをかけることができない。サイドチェンジの長いパスを入れてサイドバックに通す、今季の狙いの一つが封じられた。

 香川は「少し引いたらフリーになった」と振り返るが、中盤からさらに引いてしまっては怖さも半減。全体に攻め上がろうとすると逆にカウンターを受け、ホッフェンハイムの「スピード系とフィジカル系の2トップ」をうまく使われた。香川だけでなく、多くの選手が「前半に失点してはいけない。あの戦い方では勝てない」と反省した。

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