指揮官からキック。ドルトムント4連勝で香川真司が見せた余裕 (3ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

「あれ(斜めに入れるパス)がこういう相手にはチャンスになると思っていたので。前半から開いていろと言われていたし、うまく得点につながった。自信になる」と、香川はしてやったりという表情だ。

 もちろん、攻めのパターンはこれだけではない。「ここ2試合、ああいった形で得点を取れているから、相手も研究してくるとは思う。次はレーバークーゼンですし、欧州リーグはさみますけど、しっかりプランを練って練習したい。同サイドで崩せるコンビネーション、意識でやっていかないと」(香川)

 香川は試合終了間際に退いたが、トゥヘル監督からはハイタッチや抱擁の代わりに、軽いキックを見舞われた。

「よくやったっていう(意味)。信頼を感じますし、しっかり応えたい」と香川は笑った。取材後は珍しく取材エリアに座り込み、モニターを眺めるなど、リラックスした表情で清武と酒井を待った。2人がやって来ると、しばらく談笑していた。

 かつての自分を取り戻し、さらに一歩、その先へ成長できる。今の香川はそんな自信に満ちているように見えた。

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