ユーロ初出場決めたアイスランド。歓喜の現地直送レポート (3ページ目)

  • 栗原正夫●文 text by Kurihara Masao photo by Reuters/AFLO

 今回からユーロ出場チームは16から24に増加する。それもアイスランドが早々に出場を決められた要因のひとつだが、2012年の就任以来、チームをワンランク上のレベルへ引き上げたとして評価されるスウェーデン人のラーシュ・ラーゲルベック共同監督はこう語る。

「小国であることが、むしろコミュニケーションを密にし、チームが一体化する上ではいい方向に出た。わたしはこれまでスウェーデン代表監督として2度ユーロで指揮を執ったが、(人口約960万の)スウェーデンとアイスランドでは、その重要度は大きく異なるんだ」

 コンビネーションという点で言うならば、G・シグルドソンやキャプテンのアーロン・グンナルソン(カーディフ)、ビルキル・ビャルナソン(バーゼル)ら、2011年にU-21欧州選手権を経験したメンバーが現在のアイスランド代表の主力になりつつあることも大きかった。

 ちなみにアイスランドではサッカーはハンドボールに次ぐ人気で、招集23人のメンバーの中に、国内でプレーする選手は2人のみ。スタメンはすべて国外でプレーする選手で、国別ではイングランドが3人、スウェ-デンが2人、スイス、ノルウェー、ロシア、フランス、オランダ、デンマークが各1人となっている。アイスランドにはプロフェッショナルのサッカーリーグがないため、約100人の選手が国外に出ており、国内の選手はセミプロとして他に仕事を持ちながらプレーを続けているという。

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