ユーロ初出場決めたアイスランド。歓喜の現地直送レポート (2ページ目)

  • 栗原正夫●文 text by Kurihara Masao photo by Reuters/AFLO

「勝ち点を挙げればユーロ出場が決まるというなか、いつも以上にプレッシャーがあったのかもしれない。それでもチャンスが作れていただけに勝ち切れなくて残念」(G・シグルドソン)

 所属するイングランドのスウォンジーでは2列目の攻撃的な役目を担うG・シグルドソンだが、アイスランド代表では4-4-2のセントラルMFとして、今予選では8戦5ゴールの大活躍。このカザフスタン戦でも、まさに攻守の要という存在で、チャンスにつながるシーンには必ず彼の姿があった。

 カザフスタン戦で引き分けOKの状況になった裏には、これまでオランダ、チェコ、トルコなどの強国に対して、着実に勝ち点を積み重ねてきた安定した戦いがあった。一時は代表から引退し、現在は中国の石家荘永昌に所属する36歳のベテランFWエイドゥル・グジョンセンはこう振り返る。

「どの試合の勝利も印象的だったが、とりわけ3日前、敵地でのオランダ戦の勝利(1-0)がすべてだった。2年前のブラジルW杯予選のプレーオフでクロアチアに敗れた教訓を生かすことができた」

 予選全体を通して見れば、有力と見られたオランダとの直接対決に連勝できたのが大きかった。スーパーサブ的な役割としてチームに復帰したグジョンセンも、来年のユーロまではプレーするつもりだという。

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