移籍金最高額はデ・ブライネ。今夏の市場はプレミアひとり勝ち (4ページ目)

  • 中山淳●文 text by Nakayama Atsushi photo by Manchester City FC via AP/AFLO

 このプレミアリーグの放映権料は、同じくリーグが放映権を一括管理販売するイタリアのセリエAやドイツのブンデスリーガの2倍以上の金額(スペインは2016年からリーグが一括管理販売の予定)になる。プレミアリーグ最下位のクラブでもテレビ放映権料だけで100億円前後の収入を得ており、50億円前後とされるブンデスリーガ王者バイエルンの2倍近く収入が保証されているという。

 今年の夏はセリエAのユベントス、インテル、ローマ、ミランなども例年になく大金を使って戦力を補強したが、その中に今が旬のトッププレーヤーは存在しない。現代のサッカークラブにおける収入の大半を占めるテレビ放映権料収入でこれだけの差があれば、リーグとしてもクラブとしても同じ土俵で勝負することは難しいということだろう。一流選手や金の卵と言われる有望な若手選手が、高額な年棒も保証してくれるプレミアリーグへ流入するのは自然の流れなのである。

 すなわち、確実に今後3年間は、移籍マーケットにおいてプレミアリーグ一極集中化の傾向が続くことは決定的だと言える。

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