本田圭佑はベンチ。ミラン初勝利にも指揮官はダメ出し連発 (2ページ目)

  • ステーファノ・メレガリ(『Forza Milan!』編集長)●文 text by Stefano Melegari  利根川 晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

 ミハイロビッチはその亡霊の正体をこう分析している。

「それにしても一体何を恐れているのか、私には理解できない。確かにサンシーロの観客は厳しく、パスひとつミスしただけでもブーイングされる。しかし我々はそれを超えられるだけの力を持たなくてはいけない。とにかくメンタル面のアプローチがまだ不完全のようで、今後はそれに対処をしていく必要があるだろう。選手たちはサッカーを楽しんでプレーできなければならない。

 ミランには優秀なストライカーがいる。だから彼らの力を最大限引き出せるよう前線に縦パスを通していかなければならないのに、今日のミランは後方とサイドでばかりボールを回していた。ディエゴ・ロペス(GK)はたぶん、中盤の選手よりも多くボールをタッチしていたよ」

 代表戦のためセリエAはこのあと小休止に入る。次の試合は2週間後。しかし再開して最初の試合はなんとダービーだ。「ダービーでは今日の試合とは違ったミランを必ず見せる」とミハイロビッチは約束した。

「今日の試合と違うミラン」は本田圭佑も待ち望んでいるものだろう。この日、本田は今シーズン初めてピッチに立たず、90分間ベンチだった。本田のポジションには先発としてスペイン人のスソが入り、交代したのもボナベントゥーラだった。本田以外の選手のトップ下での働きも見てみたいというミハイロビッチの意思によるものだが、ここまでずっと先発だっただけに本田にとっては非常に残念だったろう。

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