本田圭佑の今季初ゴールは「ミランこそ我が家」のメッセージ

  • ステーファノ・メレガリ(『Forza Milan!』編集長)●文 text by Stefano Melegari  利根川 晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

 しかし読者のみなさんには、しばし時計の針を戻して説明する必要があるだろう。先シーズン連載の終了のあと、ミラネッロに何が起こったのかを。

 6月の上旬、ミランは10位でリーグ戦を終えた。チームやサポーターが期待していたものとは大きくかけ離れた順位である。結果が思うように出なかった場合、最初にそのツケを払わされるのが監督である。こうして深い痛手を胸に、スーペルピッポ・インザーギは14年間過ごしてきたミランを後にした。

 そして今、ミランのベンチに座るのは、昨シーズンサンプドリアを率いていたシニシャ・ミハイロビッチである。彼が監督になることで、近年のミランに続いていたある慣習が打ち破られた。これまではミランに何らかの関わりを持つ人物がベンチについたのだが、今回は外から新たな血が注ぎ込まれたのである。

 新監督はテクニカルスタッフもすべて一新した。唯一の例外がインザーギに乞われてGKコーチに就任したマーニだけだ。35年間ミランベンチで働いていたマウロ・タソッティも役職を変え、今はミランが他チームにレンタルした選手のモニタリングをしている。

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