ブンデス開幕。新天地HSVで再生を期す酒井高徳インタビュー (2ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

――プロ入り後2度目の移籍ですが、新潟からシュツットガルトへ移籍したときとは違いますか。

「似たような感覚もあります。新潟からシュツットガルトへ行こうと思ったときも、このままでいいのかなと思っていました。どういう練習をしたらどういうパフォーマンスが出せるか、分かってしまった部分があって、そうしたらそれ以上が出なくなって、リズムがつかめなくなっていったんです。今回もシュツットガルトで練習していて、分かってしまったことでマンネリ化したようなところがあった。で、それに気づいてからは、今度はプレイが曖昧になったり、集中力が欠けてしまったり。そういうところは新潟からシュツットガルトに行ったときと似てるかもしれません」

――マンネリを感じだした時期と、試合に出られなくなった時期は重なっているんですか。

「マンネリ感は徐々に、ですね。試行錯誤をして結局、無難なプレイになってしまったというのがあって、自信のあるプレイ、これだというプレイはどれなんだというのが分からなくなってきちゃった。それで中途半端なプレイになったり、考えながらプレイしてしまったりして、不正確なプレイが増えました。そうこうしているうちに、きっかけ(レバークーゼン戦で失点に絡み61分で交代)ができちゃって。あの試合についてはHSVに移籍してからもいろいろな人にいろいろな意見を言われました。でもみんなの意見に共通しているのは、サポートが全くいなかった、ということ。そのシーンだけを見たら自分の失点だけど、他にカバーしてくれてるやつがいたのかとか、その前でのボールの取られ方がどうだったのかとか、問題点があったから。もちろん自分のポジションで起こった現象は自分のせいですが、そんなことを考えていると、だんだん歯車が合わなくなっていって......」

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