インテルが画策? 長友佑都の移籍先候補が次々とあがる理由 (3ページ目)

  • 利根川晶子●文 text by Tonegawa Akiko photo by Getty Images

 マンチーニは彼のプロ精神と誠実さがチームに良い影響を与えることはわかっているし、右でも左でも同じようにプレイできる選手は貴重である(ただ、この点についてはダンブロージオやサントンのように長友同様に左右でプレイすることができる選手がいる)。また、コンディションが良ければ長友は守備だけでなく攻撃でも貢献ができる。トッププレイヤーとまでは言えないが信頼できる存在であり、多くの監督が自分のチームに来てほしいと思う選手だ。

 そのため彼に興味を持つチームはイタリアにも他のヨーロッパにも数多くあり、インテルはそれほどの苦労なくして売却先を見つけることができる。こうした長友の長所が、むしろインテル残留という点においてはアダになっているのかもしれない。

 今現在、正直なところ長友自身にも自分の将来のことはわからないだろう。今回の中国ツアーで大活躍でもすればインテルの気持ちは変わったかもしれないが、長友は2戦目のレアル・マドリード戦では後半途中からの出場。しかもSBではなくMFとして起用され、見せ場もあまり作れなかった(インテルは中国での2戦ともに敗戦、無得点だった)。

 ただ、もし彼がこのままインテルに残ったとしても、激しいレギュラー争いを勝ち抜かなくてはならない。マンチーニの構想の中で長友の序列は決して高くなく、今季インテルの試合数も少ないとあれば、彼の姿をピッチで見ることは難しくなりそうだ。

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