早くも開幕。ドルトムント新監督から香川真司への指示 (3ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

 トゥヘル新監督の印象に関して、当初、香川は「“意外に”ボールを大事にする」と話していた。“意外に”というのは、一昨季まで率いていたマインツではカウンターを徹底していた印象が強いからだろう。

 ユベントス戦後、香川は「どんどん前を向いて運んで、ぎりぎりまでボールを持って、最後にシュートかパスを選択しろと言われている。そういうトレーニングが多いし、意識してやっていきたいなと思う」と語っている。オーバメヤンをはじめとして快足選手が多く、昨季の不調時はスピードばかりを重視した攻撃に陥りがちだったドルトムントの前線に、バリエーションをもたらしたいということだろうか。香川が10代の頃から大事にしていたドリブルの切れ味が新監督の下で復活するかどうか。それが先発奪取のカギとなりそうだ。

 香川は「この先EL、ポカール(ドイツ杯)、ブンデスと3つの開幕があるが、ブンデスに照準を」と、冷静に構えていた。とはいえELは3回戦からの参加で、負けるわけにはいかない格下が相手。右ひざを含めて調子を整えながら、8月16日のブンデス開幕でのスタメンを狙う。

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