アヤックスを救えなかった「現代サッカーの創始者」 (5ページ目)

  • サイモン・クーパー●文 text by Simon Kuper  森田浩之●訳 translation by Morita Hiroyuki

 ファビオ・カペッロは最近、こう語った。「グアルディオラの時代は、現代フットボール史の3つの偉大なレガシー(遺産)のひとつに数えられる。その3つとは、アリゴ・サッキの(ACミランを率いていた)時代、オランダの時代、そして(グアルディオラが中心となった)バルセロナの時代だ」。この3つはすべて、クライフのレガシーとも言える。

 クライフは今日も自宅のテレビでフットボールを見ながら(解説は自分でするから音声は消している)、なぜバルセロナは自分の言うことを聞かなくなったのかと思っているかもしれない。そんなとき、自分がモダンフットボールの「創始者」であることを思い出せば、慰めになるだろう。

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