イブラヒモビッチも?ミラン大量補強と本田圭佑の立場 (3ページ目)

  • 利根川晶子●文 text by Tonegawa Akiko photo by BUZZI/FOOTBALL PRESS

 それでなくても本田の置かれている状況は厳しいものがある。ミランが4-3-1-2のシステムを採るならば、本田がこれまでプレイしていた右サイドアタックのポジションは消滅し、彼の居場所はトップ下だけになる。トップ下は本田の本来のポジションであるが、このポジションにはすでにボナベントゥーラがいる。

 おまけに現在、ミランはズラタン・イブラヒモビッチ(パリ・サンジェルマン)を呼び戻すことに必死になっている。これが実現すればミランのピッチでの様相は大きく変わる。前線はイブラヒモビッチ中心に再構成されることになるだろう。一部では本田はすでに構想外だなどという噂も飛び交っている。

 しかしミランには本田を放出したくない事情がある。タイ人のミスター・ビーをビジネスパートナーに迎えたミランは、アジアでのマーケティングを強化しようとしている(この夏には中国でのトーナメントも行なわれる)。アジア人選手の本田はアジア戦略には欠かせないというわけだ。本田自身が移籍を望まない限り、本田は今後もミランのユニホームを着続けるというのが、ミラン関係者の見方である。

 ミハイロビッチ新監督の下、本田にとってはかつてないほど激烈なポジション争いが待つ1年となる。

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