イブラヒモビッチも?ミラン大量補強と本田圭佑の立場 (2ページ目)

  • 利根川晶子●文 text by Tonegawa Akiko photo by BUZZI/FOOTBALL PRESS

 コンドグビアは長身でパワフル、おまけに見事なテクニックを持つ若手で、ヨーロッパの多くのチームが関心を寄せていた。その中にはライバル、インテルの名前もあった。それでもガッリアーニは何度もモンテカルロに行き、コンドグビアや彼の代理人、モナコの副会長などと会食を重ね、ついには獲得ほぼ確実の感触を得た。それが6月18日の夜のことだ。

 ところが契約直前にインテルが最後のどんでん返しを狙ってモナコに行ったという噂を聞き、翌19日、ガッリアーニはプライベート機でまたモナコに舞い戻り、インテルが代理人らと話をしている同じレストランに乗りこんだのだ。笑いながら共にレストランを出てくるガッリアーニとインテル幹部の姿がパパラッチされている。

 インテルも牽制できたとすっかり安心したガッリアーニはミラノに戻ると、契約の書類を揃えて翌20日にコンドグビアの元に行った。しかしそこで彼を待っていたのは衝撃の事実だった。コンドグビアはガッリアーニがいなかった空白の数時間にインテルと合意してしまったのだ。ちなみにミランは同じ20日にやはり獲得確実とされていたもう一人の選手、コロンビア代表FWジャクソン・マルティネスもアトレティコ・マドリードに奪われている。

 そんなミランもここに来てやっとメルカートで結果を出すようになってきた。ローマからイタリア代表MFアンドレア・ベルトラッチを、セビージャからコロンビア代表FWカルロス・バッカを、そしてブラジル人ストライカー、ルイス・アドリアーノを獲得した。本田圭佑のライバルが続々と出現だ。

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