アルゼンチン人監督が席巻のコパ。決勝はビエルサの弟子対決に (5ページ目)

  • 三村高之●文 text&photo by Mimura Takayuki

 この試合の最大の掘り出し物は、パストーレ(パリ・サンジェルマン)がメッシ(バルセロナ)、ディ・マリア(マンチェスター・ユナイテッド)とマッチしたこと。選手にも相性があり、メッシ、ディ・マリア、アグエロ(マンチェスター・シティ)の3人は完璧に意思の疎通ができている。パストーレもこれまで試合に出て活躍してはいるものの、誰かと絶妙のコンビを見せたというわけではなかった。

 パストーレの先制点はメッシの縦パスを受けてのもの。その前にも、GKに阻まれたが同様の形でシュートを放っている。マークの厳しいメッシを追い抜いてマークを自分に引き付けるパストーレ。スペースを得たメッシは、走り出し、スピードに乗った状態でパスを受けられる。こうなるとメッシのスピードは別次元。後半にはディ・マリアとも見事な連係を見せ、パストーレは1.5人分の働きができる選手になった。

 アシストとチャンスメイクで活躍したものの、チームが6点も取りながら無得点に終わったメッシは、「決勝戦にとっておいたのか」との質問に、「(決勝戦で)神様が僕のゴールを望んでくれたらいいね」と笑顔で答えた。そして「とにかく第一の目標は果たせた。W杯の決勝戦から、今度はコパ・アメリカの決勝の舞台に着いた。僕のでも誰のゴールでもいいから、絶対に優勝したい」と決勝戦への思いを語った。

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