南米の「今」が分かる。コパ・アメリカはこんなに魅力的! (5ページ目)

  • 中山淳●文 text by Nakayama Atsushi  photo by AFLO

 それにしても、これだけの一流タレントが集結するコパ・アメリカに、「もし日本代表が参戦していれば……」と思わずにはいられない。メッシ、ネイマール、あるいはハメス・ロドリゲスやアレクシス・サンチェスといったタレントとマッチアップすれば、その選手はアジアを相手に10試合こなしても得られないような大きな収穫を得られるからだ。

 ご存知のとおり、日本は2011年に続いてコパ・アメリカに招待されるも、2大会連続で辞退する選択を強いられてしまった。今年はアジアカップがあったため、「ひとりの選手は1年で2回、地域大会に出場できない」というFIFAのルールもあり、若いメンバーでの参加を南米サッカー連盟に打診したそうだが、さすがにそれは断られてしまったようだ。

 仕方がないと言えばそれまでだが、2018年からヨーロッパでネーションズリーグ(※)が開幕すると、ますます強豪国と親善試合を行なえる機会が減少することは目に見えている。今後は、長期的な戦略で日本代表の強化プランを練る必要があるだろう。今年のコパ・アメリカが魅力的に思えば思うほど、日本代表の将来に不安を感じずにはいられない。

※ネーションズリーグ=代表戦の活性化を目的とし、欧州サッカー連盟(UEFA)に加盟する54の国と地域が参加する大会。第1回大会は2018年9月に開幕。

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