ガリー・リネカーの再来?待望の本格派ストライカー現る

  • 井川洋一●文 text by Igawa Yoichi  photo by AFLO

【第4位】 チェルシー×横浜ゴム=武藤嘉紀となるか?

 2月下旬にチェルシーは、横浜ゴムと来季からのスポンサー契約を締結したと発表した。契約期間は5年間で、トップチームから下部組織まですべてのユニフォームの胸に、この日本企業のロゴが入る。現地報道によると、契約金は総額2億ポンド(約380億円)で、サムソンとの現行契約の2倍以上。年間4000万ポンド(約76億円)となる契約料は、プレミアリーグ全体でもマンチェスター・ユナイテッドとシボレーとの年間契約料5300万ポンド(約100億円)に次ぐものとなった。

 すると、4月にチェルシーはFC東京のFW武藤嘉紀を獲得すべく、400万ポンド(約7億5000万円)で正式オファー。クラブ側は「以前から注目していた若手選手」と主張しているが、今回のタイミングを考慮しても、日本企業とのスポンサー契約が同国のスター選手獲得をうながしたと推測できる。

 ただし、武藤本人はトップチームでの出場機会を最優先しており、ドイツのマインツ行きが濃厚だ。今季20得点のFWジエゴ・コスタや、プレミア最優秀選手賞を受賞したFWエデン・アザール、そしてブラジル代表のMFオスカールやMFウィリアンらの間に割って入り、チェルシー攻撃陣の定位置を掴むのは至難の業だろう。チェルシーでベンチを温めるぐらいなら、常に出場できる可能性の高いマインツでプレーしてくれるほうが、我々日本人としてはうれしい限りだ。武藤の決断はいかに?

2 / 6

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る