クロップ監督とあと2試合。工夫のなさを嘆く香川真司 (2ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

 とはいえこの日は失点から10分後には同点に追いつき、そこから前半はドルトムントがペースを握った。だがペースを握ってはいても、決定的なチャンスにはならない。香川に関して言えば、動き出しを狙っても、そのタイミングでボールは来ず、リズムが合わなかった。

「なかなかボールが出てこない場面もあったし、シュートを選択するのは良いですけど、もう一個(別の選択肢を)っていう場面もあったと思います。結果論ですけどね」

 結局、最後のところで単調になり防がれてしまう。相手が引いているからこそ、余計にひと工夫が必要だったのではないかと香川は感じていたようだ。シュート数は前後半合計17対12と上回りながら、後半立ち上がりに失点したドルトムントはそこから立て直すことができず、試合は終了した。

 ボルフスブルクとは2週間後、ドイツ杯決勝で再びあいまみえる。クロップを華々しく送り出すためにも、苦しんだシーズンをどうにか格好を付けて締めくくるためにも、優勝を果たしたいところだ。

 この日の黒星は、2週間後にどのような影響を及ぼすだろうか。香川は語る。 

「これが良い戦いになったと言えるようにしなきゃいけないですし、しっかりとまた準備をしたいと思います」

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