CL準決勝でレアル敗退。モラタの決勝ゴール生んだ慢心の数々

  • 山本孔一●文 text by Yamamoto Koichi photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

 サンティアゴ・ベルナベウで行なわれたチャンピオンズリーグ(CL)準決勝第2戦、レアル・マドリード対ユベントスは1対1の引き分けに終わり、2戦合計2対3でユベントスがベルリンで行なわれる決勝に進出した。

敗退が決まり呆然とするクリスティアーノ・ロナウド敗退が決まり呆然とするクリスティアーノ・ロナウド 昨季CL王者が姿を消した。ユベントスとの対戦が決まった時、対戦相手に恵まれたとレアル・マドリードの誰もが思ったはずだ。だが、その時からどこかで"たが"が外れ、少しずつ決勝に到達するためのガソリンが漏れてしまっていたのだろう。

 これから記すことは全て結果論であり、フェアではないかもしれない。だが、どこかで自分たちは決勝にいけるという慢心がマドリードにはあったはずだ。それは準決勝の組み合わせ抽選会だけでなく、第1戦のトリノでの試合後にも感じとれた。そもそもレアル・マドリードは2対1で敗れ、大会敗退の土俵際に追い込まれているはずだった。

 だが、サンティアゴ・ベルナベウでの第2戦に向けて悲観する報道や選手の言葉は見つからなかった。「結果はネガティブだが、最悪なものではない」「自分達は第2戦で絶対に巻き返してみせる」というものだった。負けているにもかかわらず、自信にあふれるコメントが選手から聞こえていた。

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