CLでレアル下す。ユベントスにとってこの1勝の価値とは? (4ページ目)

  • 中山淳●文 text by Nakayama Atsushi photo by Getty Images

 もちろんサッカーはお金がすべてではないが、これだけ収入に格差があれば両者に大きな戦力差が生まれるのも当たり前の話。もはやイタリア勢が武器とする「戦術」だけではその差は埋めきれないというのが現実なのだ。

 リーグ4連覇中のユベントスがそうなのだから、その他のイタリアのクラブについては推して知るべし、だ。事実、UEFAクラブランキングでは92.570ポイントで2位のスペインに対し、現在4位に順位を落としたイタリアは62.343ポイントと、数年程度ではとても追いつけないような大きな開きが存在している。

 それでも、3シーズン前から自前のスタジアムを持つようになったユベントスは、財政の立て直しを着実に進めており、今はその途中にある。それを考えれば、財政規模でほぼ独走状態にある王者レアル・マドリードとの第1戦は、望み得る限り最高の結果で終えることができたと言っていいだろう。

 果たして、レアル・マドリードのホームで行なわれる第2戦で、ユベントスはジャイアントキリングを起こすことができるのか。それぞれが以前とは異なる立場で迎えた今回の対決は、まだ予断を許さない状況にある。

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