元日本代表監督候補、名将ビエルサはやっぱりマルセイユを変えた！ (5ページ目)

　注目は、今後のビエルサの去就だ。その2年契約の中には、本人の希望により1年で解除できるという条項が含まれている。そのため現在は、自分の要求に応えてくれないフロントに愛想を尽かして出て行ったビルバオ時代のように、ビエルサが1年でマルセイユを去るのではないかというのがもっぱらの噂だ。実際ビエルサは、冬の移籍期間でフロントが自分の要求に応えなかったことに対して不満を漏らしている。

　サポーターの熱烈なビエルサ・コールと、フロント陣に対するブーイング。これが現在のマルセイユを取り巻く環境だ。財政的な問題もあるだろうが、もしシーズン後にフロント陣がビエルサの要求に応えられないようだと、地元に愛されるカリスマ指揮官を失うと同時に、サポーターの反乱というしっぺ返しを食らうことになりそうだ。

　現在、フランスリーグは、31節終了時点でＰＳＧ、マルセイユ、リヨンが首位争いを繰り広げており、首位ＰＳＧから3位マルセイユまでの勝ち点差は「５」。残り３節、ＰＳＧが一歩リードしているが、優勝の行方はまだわからない。マルセイユの09-10シーズン以来のリーグタイトル獲得はあるのか。名将の手腕に注目が集まる。