バイエルンとドルトムント。なぜここまで差がついたのか

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko photo by Getty Images

 一方のバイエルンにとってのゲッツェとレバンドフルキーは、重要ではあるが、いくつかある選択肢のうちの2枚に過ぎない。クラブとしてはグアルディオラを指揮官に据え、長きにわたる負傷離脱からこの日ようやく戻ったMFチアゴや、守備的MFシャビ・アロンソら、スペイン人選手を多く加入させた。時にはユース育ちの若い選手もベンチに入り、ピッチの中の選手たちに緊張感を与えている。チームのカラーを変えながらも、常に前進している印象は与えている。

 ドルトムントのクロップ監督はしおらしい発言が増えてきた。

「要するにバイエルンと戦うには我々は十分ではなかった。何かが欠けていた。多くの小さな瞬間で、バイエルンのほうが良かった。彼らは勝つに値していた。また、(得点した)レバンドフスキーは素晴らしかった。マッツがいた(CBフンメルスが寄せていた)にもかかわらず(決めた)」

 残る6試合、クロップはドルトムントをどう立て直すのか。一時の降格への恐怖感こそ薄れたものの、上位はなかなか見えてこない。

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