ミランの新システムに本田圭佑は不要なのか (2ページ目)

  • ステーファノ・メレガリ(『Forza Milan!』編集長)●文 text by Stefano Melegari
  • 利根川 晶子●翻訳 translation by Tonegawa Akiko

 我らが本田圭佑もそのあおりをくらった。彼はベンチスタートを余儀なくされただけでなく、途中交代で出場することもなかった。アジアカップで不在だった時を別とすれば、本田が一度もピッチに降りなかった試合は今季これが初である。これまで本田はインザーギが最も頼みとする選手であった。

 スランプから抜け出すため、ミランは今回新たなシステムを打ち出した。DF4人、MF3人、2トップの後ろにトップ下1人。こうなると右サイドだった本田の居場所はなくなってしまう。では本田無しのプレイはどのくらい続くか? レギュラーの座を取り戻すため、彼は今まで以上に練習に励むだろう。読者のみなさんもそのことはよくわかっているはずだ。本田はいつも一番最初にミラネッロに姿を現し、一番最後に帰る選手なのだ。

 本田は自分がインザーギに高く評価されていることも知っているし、彼らはお互いを信頼している。それは去年の7月、本田がアメリカツアーに合流した頃から今に至るまでずっと続いているものだ。

 インザーギが打ち出した新たな4-3-1-2システムでも本田はもちろんプレイすることができる。イタリアに来て中盤のサイドとしてのプレイを覚えさせられた本田だが、本来のポジションはといえばトップ下なのだ。このポジションで自分の原点に戻り、オフェンスに最大の貢献をすることができるだろう。


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