高評価にも気を引き締める香川真司。「ミス多かった」 (2ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko
  • photo by Watanabe Koji

 その7分後、不運な判定からPKで同点にされるが、39分にドルトムントの勝ち越し弾が生まれる。右サイドの狭いエリアでロイスからショートパスを受けた香川は、そのボールをヒールで流す。走り込んだMギュンドアンがそのまま運びゴールを決めた。

「あれはうまく通ったと思います」

 会心のワンプレイだった。

 後半24分に香川が退いた後、ロイスが追加点を挙げ3-1としたが、そのまま終われないのが今のドルトムント。試合終了間際に1点を返され、結果的には辛勝となってしまった。

「後半の早い時間帯に3点目を取れるチャンスもあったし、取らなきゃいけなかった。それなのにリズムがちょっと悪かった中で試合が進んでいっちゃったので、試合のリズム的には自滅というか、自分たちのミスが先行した後半だったのかなと思います」

 シュツットガルトに決定機を作られていたわけではない。だがドルトムントが相手を圧倒するほどのサッカーを見せたというわけでもなかった。シュツットガルトのボールが収まらない中、ドルトムントはボールを奪うところまではいくものの、その後が崩し切れない。カウンターもしかけ切れない。

「後半はカウンターからチャンスを作り出さなきゃいけなかったですし、スペースも十分あったので、チームとしてどうやって戦い、攻撃していくのかというのがなかなか見えなかったかなと思います。(自分たちが)良くなかったですね、相手どうこうというよりは、僕たちが一歩噛み合なかったり、ミスがあったり、というのは感じます」

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