CLレアル戦。内田篤人「(ロナウドの)目だけ見ていた」 (3ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko
  • photo by Mutsu Kawamori/MUTSUFOTOGRAFIA

「あんなところでまたがれてもね。見てないもん、ボール。目しか見てなかった。一回だけだからね、抜きに来るのは。抜くぞという時は別に(ボールを)見なくていい」

 内田は冷静に距離を取って対応、安易に足を出すようなプレイはしなかった。だが、ロナウドは縦には抜きにかからず、駆け上がったマルセロにパス。これをマルセロが決めて追加点とした。

 0-2でシャルケは完敗。特に攻撃面ではほぼ歯がたたないまま敗れた。それでも、ピッチにもスタンドにもどことなく暖かい雰囲気が漂っていた。もしかしたら昨季の6失点に比べれば少しはマシということなのかもしれない。

 地力の差は明らかだった。だが、内田は勝負を放棄したわけではない。「相手がレアルだから、で終わらせてはいけない」「これで半分終わっただけだから。まだ諦めてはいない」と、自らを奮い立たせるように言った。

3 / 4

厳選ピックアップ

キーワード

このページのトップに戻る