トップタイ7ゴール。岡崎慎司「昨季とは違う目標がある」 (2ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko
  • photo by AFLO

 マインツの狙い通り、五分五分の展開ではあったが、先制点を取ったのはシャルケだった。前半9分、自陣から内田がロングボールを入れると、チュポモティングが競ってフンテラールが押し込む。完璧なカウンターの形での先制点だった。さらに25分にはシャルケの追加点が生まれる。

 2-0で折り返すかと思った前半終了間際の44分、マインツは岡崎が岡崎らしいシュートを決め、反撃に出た。味方のシュートのこぼれ球に反応、右足で押し込んだ。

「来い、来いって思ってたけど、ギリギリだった。でもギリギリのところを狙っていたからああいうボールがこぼれて来たのだと思う」

 シュート自体には納得の表情だった。だが、チームはその後さらに2失点を喫し、4-1で敗れた。

「守りきれないのも、点を取りきれないのも......難しい」と、未だ3敗しか喫していない一方、3勝しかしていない状況に複雑な顔をした。

 今季の岡崎は、昨季までとは違う目標があるのだと言う。

「点を取ることにこだわり続けることは去年、できた。今はまだ自分を変えたいと思っているし、こういううまくいかないときに、チームをどうやったら救えるか(を考えている)」

 その結果が、ここまでの7得点だ。ゲッツェ(バイエルン)らそうそうたるメンバーと共に得点ランクトップに並んでいる。

「争っているほうがモチベーションにはつながりますね。気持ち的には点を取れているほうが他のプレイもやりやすいし。ただ、それに満足して他のやれることを増やさないのでなくて、それをやれている(点を取れている)んだったら、他のことにチャレンジできるチャンスなので」 

 その言葉が実現すれば、圧倒的なエースに成長するはず。今の岡崎からはそんな気概も感じ取れるのだ。

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