ブンデス開幕戦で見せた、バイエルンもうひとつの強さ (2ページ目)

  • 了戒美子●文 text by Ryokai Yoshiko
  • photo by Getty Images

 だが今季に関しては、グアルディオラ体制も2年目に入って、昨季に比べてもあらゆることがスムーズに運んでいる。戦力の充実ぶりは言うまでもない。ドルトムントを優勝候補に推す声も小さくはないが、やはりリーグ戦はバイエルンを軸に進むだろう。

 開幕戦では主力選手6人がベンチ入りをしていない。出場停止のDFボアテングを始め、MFシュバインシュタイガー、リベリー、チアゴ、ハビ・マルチネス、DFラフィーニャ。だが、バイエルンの選手層の厚さを印象付けたのは、不在のビッグネームのせいではなかった。

 この日は聞き慣れない名前が先発に名を連ねている。一人は左SBに入ったベルナト。今季、バレンシアから獲得した21歳だ。この日のシステムは時間帯と状況によって3-4-3のように変化し、ベルナトは中盤に上がってウイングバックのようにプレイ。そしてもともとは左SBのアラバがボランチでプレイした。後半立ち上がり、その左サイドですきを突かれる場面もあったが、時間と共によりスムーズに動くようになり、可能性を感じさせた。

 そしてもう一人がMFガウディーノ。こちらは現在バイエルンU-19所属の、なんと17歳だ。アラバとボランチを組み、前線のタレントを生かす安定感を見せた。今後は主力選手の復帰次第で状況が変わるだろうが、チームの将来を担う存在であることは間違いない。体格や風貌はまだまだ幼いが、末恐ろしいとしか言いようがない。ちなみに父親はドイツ代表歴があるサッカー選手だった。

 またベンチには、アメリカとドイツの二重国籍を持つ19歳のウィングプレイヤー、ジュリアン・グリーンと、あのメーメット・ショルの息子で18歳のMFルーカス・ユリアン・ショルが控えていた。

 グアルディオラの存在や、名だたる代表選手たちの輝きに目がいくバイエルンだが、その裏では育成部門の充実や堅実な若手獲得といった、地道な努力の成果といえる側面がある。今季というより、今後しばらくはバイエルンの時代は続いてしまうのではないかと感じさせる開幕戦だった。

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