W杯でも注目!いま欧州で最も勢いのあるストライカーは? (3ページ目)

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • photo by Getty Images

 凄いと言われる選手は、4年に一度のW杯に出場してもらわなければ困る。そこで超一流のプレイが見たいとは、サッカーファンすべての願望だ。コロンビアはグループリーグの最終戦で我が日本と戦う。もしファルカオには出て欲しくないと考える人がいたとすれば、ちっちゃい人と言うべきだろう。世界の超一流と対戦することこそがW杯の最大の魅力に他ならない。
 
 コロンビアの話を続ければ、本来ならそのファルカオと2トップを組むグティエレス(リバープレート)もハイレベルにある選手。ファルカオ不在でも日本の脅威になり得る選手だ。バッカ(セビーリャ)、ジャクソン・マルチネス(ポルト)など、欧州の上位クラブで活躍するストライカーも控えている。ここ数年で最もチーム力を上げたチーム。コロンビアはいま、最も勢いのある国と言っていい。

 CFとしてジエゴ・コスタに迫る大物は、ウルグアイ代表のスアレス(リバプール)になる。この選手は前回南アフリカ大会でも活躍したのであらためて触れるまでもないが、以降の4年間でいっそう評価を高めた。今季のプレミアではぶっち切りで得点王に。大物ぶりを見せつけている。本大会での不発は考えにくい。

 ウルグアイは、日本がグループリーグを突破した場合、決勝トーナメント1回戦で対戦する可能性が高いチームだ。ウルグアイはイタリア、イングランドを抑え、D組を1位通過するのではないかと僕は見ているが、ファルカオ対日本同様、スアレス対日本も本大会で是非見てみたい。

 イタリア対日本も、可能性のある対戦だ。イタリアのストライカー、バロテッリ(ミラン)は、今回がW杯初出場。イタリアの浮沈のカギを握る存在だ。日本とは、昨年6月のコンフェデ杯で対戦。そこで彼は1ゴールをあげているが、本領を発揮したというわけではなかった。チームそのものが日本といい勝負をしてしまったからだ。

 日本対イタリア。バロテッリがいなければ、いい試合になるのではないかと僕は思っているが、それだけに見どころは明瞭だ。バロテッリをどう止めるか、である。

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