「ネイマール騒動」で会長が辞任。
今、バルセロナで何が起こっているのか?

  • 山本美智子●取材・文 text by Yamamoto Michiko photo by Rafa Huerta

 すると、レアル・マドリードは今回の「ネイマール騒動」に関して、会長であるフロレンティーノ・ペレスは無関係であると公式文書を出し、その報道を行なったラジオ局の記者を訴えるという騒ぎにまで発展している。

 一方、当のネイマールは現在ケガで戦線離脱中。マルティノ監督いわく「一刻も早くチームに戻るために、リハビリに集中している」といい、ネイマール本人のSNSアカウントを見る限り、周囲の喧騒から離れてリラックスしているようだ。

 この騒動がどう終結するのか、まだ先は見えない。今後、なぜ突然辞任したのかなど、いくつかの疑惑を晴らす必要があるにしろ、前会長のサンドロ・ロセイなしにネイマール獲得はもちろん、バルサが栄光の時代を歩むきっかけとなったロナウジーニョ、デコなどの選手獲得がありえなかったのも事実だ。

 レアルに倍額の年俸を提示されてもバルサでプレーすることを選んだネイマールが、政治の道具として利用されないことを願いつつ、今後の推移を見守っていくことになるだろう。

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