歓喜のフランス、W杯出場権を獲るまでの5時間 (3ページ目)

  • 山口裕平●文 text by Yamaguchi Yuhei
  • photo by GettyImages

 ロスタイムの3分を耐え試合終了の笛が鳴ると、フランスのメンバーたちはベンチを飛び出しピッチ上で歓喜の輪を作った。スタジアムは興奮の坩堝(るつぼ)と化し、立ち去ろうとするものはいなかった(ウクライナのサポーターを除いて)。興奮が収まらないスタジアムでは、ジルーがマイクを握るとフランス国歌『ラ・マルセイエーズ』の合唱が始まった。サンドニの夜空には勝利の歌が鳴り響いた。
 
 パリに戻ると、通りを車がクラクションを鳴らして走っていた。窓からはトリコロールだけでなく、アルジェリアの国旗もはためいている。彼らもブルキナファソを破り、W杯出場を決めていた。

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