ダービー大敗。香川抜きのマンUに未来はあるか? (3ページ目)

  • 鈴木英寿●文 text by Suzuki Hidetoshi photo by AFLO

「たかが1試合。どんな監督にも悪い日、悪い結果を迎えるときがある。私もその例外ではない」

 試合後の会見で、モイーズ監督はそう言い放ったが、その「たかが1試合」で示されたシティとの戦術的な『違い』は極めて大きい。新指揮官は、その差を埋めるためのイメージと具体的な戦術的方策を、世界中のユナイテッドファンに提示できるのだろうか。シティが披露したハイクオリティな攻撃形は、まさしくレバークーゼン戦でルーニーやファン・ペルシーとともに、香川が示したものだったと思うのだが……。

 次のダービーは来年の5月1日、会場は本拠地オールド・トラッフォードだ。そのとき、ユナイテッドはシティにリベンジを果たせるのか、そして攻撃戦術の進化の行方は——。この大敗を「エティハドの教訓」として次に生かすか、それとも「エティハドの悲劇」として語り継がれるかは、次節以降のモイーズの決断にかかっている。

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