元セリエA得点王、ジュゼッペ・シニョーリが狙うのはJリーグ監督の座 (3ページ目)

  • 宮崎隆司●取材・文 text by Miyazaki Takashi photo by Miyazaki Takashi

 そして、2011年夏には唯一の欠点であった「ばくち癖」が祟(たた)って、八百長事件に関与した疑いがあるとされ、イタリアサッカー連盟から5年間の活動禁止の処分を受けた。2年が経ったが、まだ彼が表舞台に出ることはない。しかしいつか、禊(みそぎ)が済めば必ずピッチに戻ってくるだろう。彼はローマの自宅で筆者にこう熱く語ってくれた。

「いつかオレは、監督としてJリーグのチームを率いてみたいんだ……」

 理由は、かつてラツィオ時代に訪れた日本で、スキラッチ(当時イタリア代表FW)のいたジュビロ磐田と試合をした際、そこで見た日本という国の素晴らしさに「心の底から感動したから」だという。

 日本人選手の得点力不足なるものが言われて久しい日本で、シニョーリのような「点を獲ることだけに執念を燃やしたFW」の指導は必ずや貴重なものになるだろう。

 JリーグのクラブGMおよび移籍市場担当の方々、謹慎期間が終わるタイミングを念頭に、監督ジュゼッペ・シニョーリの招聘を検討されてみてはいかがだろうか?

 シニョーリ直伝の得点術を叩き込まれたFW陣を擁し、そのスタイルはもちろんゼーマン流4-3-3の超攻撃的サッカー。ファンを虜(とりこ)にするチームになることは必至。ただし、どう頑張っても「堅い守備」なるものは期待できないだろうが……。

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