2013.07.02

コンフェデ総括。サッカー向きの気質の国が戦った決勝トーナメント

  • 杉山茂樹●文 text by Sugiyama Shigeki
  • photo by Akagi Shinji

 コンフェデ杯決勝、ブラジル対スペインはそこで迎えた一戦。まさに本番を一年後に控えた頂上決戦だった。しかも両者の対戦は、公式戦では何十年も行なわれていない。親善試合もしかり。両国サッカー協会の関係が思わしくないからだそうだが、スペインが力をつけるにつれ、その奇妙な関係は気になった。対戦を渇望するようになった。

 惜しかったのは4年前。南アフリカで行なわれたコンフェデ杯だ。スペインは準決勝でアメリカにまさかの敗戦。ブラジルとの決勝対決を逃していた。3年前の南アW杯でも、対戦し損ねていた。スペインはグループリーグの初戦でスイスにまさかの敗戦。この組を2位で通過することになれば、決勝トーナメント1回戦でブラジルと対戦する予定だった。ところがスペインは首位通過。ブラジルとの対戦は実現しなかった。実現しないまま決勝戦に進出。準々決勝でブラジルを倒したオランダを決勝で下し、初優勝を飾った。

 今回の決勝はまさに待ちに待った一戦。個人技とパスワークを軸に、見栄えの良いサッカーをする、ともにサッカー界にあっては「善玉」。そのうえ1番人気と2番人気だ。まさに世紀の対決といえた。

 準決勝でスペインがイタリアにPK戦勝ちを収めた瞬間、イタリアには申し訳ないが、ホッと胸をなで下ろしたものだ。何年越しの思いが叶った喜びに襲われたものだ。

 一方、フォルタレーザという赤道に近い都市で、延長PKまで戦うことになったツキのなさを憂うことにもなった。繰り返すが、これでスペイン優勝の可能性はかなり減った。決勝戦への興味は少なからず減退することになった。

 もちろん、スペインにダメージを負わせたイタリアの抵抗には見るべきものがあった。スペイン対イタリア。この対戦はユーロ2012で2度実現していた。一度は4対0でスペインが勝利した決勝戦。もう1試合は1対1で引き分けたグループリーグの対戦である。

 今回の対決は、そのグループリーグの試合に似ていた。プランデッリ監督が採用した布陣は中盤ほぼフラットの3-4-3。2年前は同じく中盤フラットの3-5-2だったが、両者のコンセプトは似ていた。高い位置から網をかけてきた。そしてスペインは2年前同様、その術中にまんまとはまってしまう。