コンフェデ直前。イタリア代表がザックジャパンを語る (3ページ目)

  • マッシミリアーノ・ムニャイーニ●文 text by Massimiliano Mugnaini
  • 内海浩子●訳 translation by Uchiumi Hiroko

「ブラジルで長友と対戦できないのがすごく残念。インテルでは代表チームについて彼と話をすることが時々あるんだけど、母国を代表してプレイすることにとても満足げだった。ユウトは間違いなくイタリアにとって最も手ごわい選手のひとりになるだろうね。だってアズーリの選手全員のことをよく知ってるんだから」

 そしてラノッキアはこう結ぶ。「ザッケローニはアズーリのことを手に取るようにわかっているし、彼の選手たちが持つ非常に高い技術能力をあてにすることもできる。日本代表は大きなポテンシャルがあるチームだよ」

 アズーリのDFたちが要注意人物として名前を挙げていたのが本田圭佑だ。「本田がCSKAで中心的活躍をした試合は少なくないからね」とキエッリーニが言えば、カリアリのアストーリも「最近の日本代表の試合で彼の姿を見てないんだけど(話を聞いたのはW杯予選オーストラリア戦の前だった)、いい選手だよね」と、チェックしているようだ。アストーリがさらに続ける。

「日本のFWはマークするのが難しい。森本がノバーラやカターニアでプレイしていた時、彼には苦労させられたよ。日本のFWはすばしっこく、僕らDFにマークのポイントを与えない動きに長(た)けている」

 片やキエッリーニにとって日本はまだまだ未知の世界のようだ。「長友や本田以外の日本人選手のことはあまりよく知らないから、対戦するのが楽しみだよ。アジアサッカーのレベルを計る意味でも、僕にとってとても興味深い試合になる」

「メキシコは五輪で優勝したし、日本は若くて良質なサッカーをするチーム。僕らは台頭著しい2チームと同じ組に入った」と警戒を見せるのはカンドレーバだけではない。キエッリーニは言う。「正直言って、僕らは日本代表についてすごく詳しく知っているわけではない。相手がどう出てくるのかわからないところが、戦うにあたって難しいところなんだよ。4年前のアメリカがそうだったように、今回もサプライズがあるだろう。たぶん少しレベル的に落ちるタヒチを除いて、非常に素晴らしいチームが2つのグループに分かれて戦うことになる。この大会は、出場する全てのチームにとって貴重なテストの場となるはずだ」

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