コンフェデ直前。イタリア代表がザックジャパンを語る (2ページ目)

  • マッシミリアーノ・ムニャイーニ●文 text by Massimiliano Mugnaini
  • 内海浩子●訳 translation by Uchiumi Hiroko

「あれは2010年1月のことだった」と切り出したのは、現在ラツィオのサイドで活躍するMFカンドレーバだ。「僕とザッケローニはほぼ同時期にユベントスへ入ったんだ。ザッケローニはチームに落ちつきを与えられる監督だったね。ただ、僕らの"アドベンチャー"はいい結末にできなかった。ユーベのフロントは僕の権利を買い取らないことにしたし、彼も続投できなかったからね......」

 だがユベントスを去ったことが"幸い"して日本という新天地を得たザッケローニは、世界を舞台に大きな結果を残すことになるかもしれない。再びブッフォンが語る。

「この20~25年で、アジアサッカーはすごく大きく前進した。最近、欧州でプレイする韓国や日本の選手がとても増えた。選手名は混同して間違っちゃうかもしれないから今はちょっと勘弁して欲しいけど(笑)、いずれにせよコレクティブなサッカーが日本の真の強さのように見える。10数年後には日本が世界の頂点の一角に入りうると思っている。W杯で優勝するところまではいかないかもしれないけど、サッカー界の重要な位置に食い込んでくるってね」

 一方、選手名をすらっと出してきたのがフィオレンティーナのMFアクイラーニだ。

「イタリアでプレイする長友のことをよく知ってるのは当然だけど、マンチェスター・ユナイテッドにいる香川真司の試合もかなり見てるよ。僕はここ数シーズン、ケガに泣いてきたから、代表に再召集されただけで大きな意味を感じているところなんだけど、ここまできたらピッチにも立ちたいし、日本ともぜひ実際に対戦してみたいと思っている」

 ブラジル行きの切符を手にして喜ぶアクイラーニのような選手がいる一方で、インテルで長友のチームメイトとして苦楽を共にしているDFラノッキアは合宿に参加しながらコンフェデ杯の最終メンバーには入ることはできなかった。

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