3度目の正直でCL制覇。バイエルンに黄金時代到来の予感 (3ページ目)

  • 浅田真樹●取材・文 text by Asada Masaki
  • photo by Getty Images

「長いシーズン、みんなよくやった。リスペクトすべき結果だし、このチームを誇りに思う。すばらしい雰囲気のなかで、バイエルン相手にベストゲームができた。ただ、結果だけが“クソ”だった(笑)」

 それにしても、今季のバイエルンは強い。2季連続でブンデスリーガの優勝をドルトムントにさらわれ、CLでは惜しいところでヨーロッパ王座に手が届かなかったのが嘘のように、国内外でタイトルを総ナメにしようとしている。ハインケス監督は言う。

「ラームやシュバインシュタイガーはワールドクラスの選手でありながら、これまで国際タイトルに縁がなかった。だが、ようやく“時が来た”のだ」

 CL決勝を欠場したドルトムントのエース、マリオ・ゲッツェも来季からのバイエルン加入が決定。今季限りで退任する白髪の老将は、「これからも成功を続けるバイエルンが、新たな時代を迎える可能性は十分にある」と明るい未来を展望する。

 だが今シーズン、バイエルンはまだ6月1日のドイツカップ決勝を残している(シュツゥットガルトと対戦)。ハインケス監督が語る。

「大きな成功を手にしたのだから、今夜はお祝いするが、火曜日(5月28日)からはドイツカップの準備に入る。次の日曜日(6月1日)も(ドイツカップ優勝を)お祝いして、私の仕事を締め括りたい」

 CL優勝の喜びもつかの間、すでに3つ目のタイトルへと視線が向けられているバイエルン。きっと三冠達成は黄金時代到来の合図となる。

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