今季11得点のハーフナー・マイク。オランダでの評価は?

  • 中田徹●文 text by Nakata Toru
  • photo by AFLO

 そんな多くの日本人選手が苦しいシーズンを送る中、ひとり結果を残したのがフィテッセのハーフナー・マイクだ。チームメイトの安田は、ハーフナーの今季の活躍ぶりをこう語る。

「シーズン終盤、完全にマイクはスタメンだった。ボールが集まらないと点は獲れないので、今季、マイクが11点も獲ったのはスゴいことだと思いますよ」

 たしかにシーズン後半戦、ハーフナーの活躍には目覚しいものがあった。前半戦わずか2ゴールだったハーフナーは、後半戦だけで9ゴールの固め打ちを見せたのである。特に印象的だったのが、4月14日に行なわれたローダJC戦での2ゴールだ。1点目は相手DFよりはるかに高い打点でヘッドを決め、2点目はFWウィルフリード・ボニーとの長い距離のワンツーからゴール。オランダの専門誌『フットボール・インターナショナル』誌は、この試合のハーフナーに7点(平均は6点)を与え、週間ベスト11に選んだ。

 フィテッセのフレッド・ルッテン監督は、ハーフナーについて同誌のインタビューでこう答えている。

「ハーフナーは最初、左ウイングでプレイさせた。日本ではストライカーとして知られているが、左ウイングとして素晴らしく機能したからだ。その後、私は彼をトップ下に置いた。私はハーフナーを、『9.5番(ストライカーとトップ下の中間を指す)』になれると考えたからだ。その結果、ハーフナーはボニーの後ろでとても良いプレイをした。こうした成長のプロセスは、指導者として非常に嬉しい」

 もちろん、ハーフナーのプレイに対して批判もある。大活躍したローダJC戦の次節、4月21日に敵地へと乗り込んだ名門フェイエノールト戦でのことだ。この日、エースストライカーのボニーはふくらはぎを痛めて欠場し、ハーフナーはブラジル人ストライカーのジョナタン・レイスの後ろでプレイした。

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